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八重山古典民謡「発音・たのーる」を考える

2010年05月08日

Posted by ≪京太郎(チョンダラー)才蔵≫ at 11:47 │Comments( 0 ) 八重山古典民謡
読者の皆さんこんにちは、GWの疲れはとれましたか!

さて、今日は八重山古典民謡のなかでも昔から良く言葉にされる『たのーる』ってよく耳にしますが、若い世代にとっては、耳慣れない言葉かもしれません、現に(八重山人)だって、何だろうって首をかしげる人も多いかとおもいます。身近に八重山人との接触の多い方でしたら今すぐにでも『たのーる』について聞いてみてはいかがでしょうか。
『たのーる』を、島人以外、他府県の八重山古典民謡愛好者、八重山を愛する世界人の
ためにも簡単にご説明(わたくしなりに)しておきます。

八重山方言(たのーる)=【情】、【愛情】、【人情】
~のこもった歌と解釈すると良いかと思います。

八重山古典民謡修得中の皆さん、特に若い世代の皆さん、あまり難しく考えないで・・・
とにかくいまは、一生懸命、何度も、何度も、繰り返し、繰り返しそして自分のものにするんだという意気込みを持つと言うことだと思います。特に若い世代の皆さんに期待をもっています。八重山の伝統文化(八重山古典民謡)を重んじ『我が島』は、詩の国、歌の国、舞の国であるんだと言う強い意識を持って、世界に鳴り響かせてください。

野菜も愛情、こどもも愛情、夫婦も愛情 、友達仲間も愛情、世間も愛情

ここで、お知らせをひとつ八重山古典民謡学会会員の記事が2010年5月2日(日)の地元紙(八重山毎日新聞)に掲載されていました。
島外、他府県者の皆さんにも読んでもらえればと思い載せることに致しました。

八重山古典民謡「発音・たのーる」 を考える
                             
八重山古典民謡は、これまで「流派・系統」の違いにより発音は元より節回しも異なるなかで長年にわたり口伝えによって伝承されてきた。
古典民謡の修得に関し節回しはもちろんのこと、発音においては最も重視しなければならない点であると考える。
最近の沖縄八重山ブームも手伝ってか今や島人以外、他府県の人々までもが古典民謡に関心を持ち、古典民謡の修得に挑戦する方々が増えつつあるということは、それだけ裾野が広がったということである。
やがては、世界の古典民謡となることも夢ではないと考えるものである。
歌に国境はないとも言はれている。言葉は理解できなくとも何か感ずるものがあるのだろう。
その感ずるもの、つまりは八重山方言で言う「たのーる」である。
ひとまず「たのーる」については後述とする。
八重山毎日新聞社主催による八重山古典民謡コンクールが行われている。
「コンクール」である以上発音の採点においては審査の泣き所ではないかと考える。それでは読
者の皆さんも一緒に考えてみよう。
生きた言葉、発音の修得それは直接現地のほうが近道であることは言うまでもなく読者の皆さんもお分かりのことと考える。
要するに顔形が違うように性格も違えば、その人の「喉」の作りも違うと言いたいのである。
発音の正確度とは、どこまでが正確で、どこまでが正確度を欠くものなのか、その根拠を聞きたいものである。
発音はさて置き「たのーる」について考えてみたい。
歌詞の理解度、あるいはその歌の物語、歴史背景の理解度なくして「たのーる」は難しいのではないかととなえる人もいる。
それでは、歌詞を理解すれば「たのーる」を出せるものなのだろうか、又、「たのーる」を出せる歌、出せない歌なんて存在するのか、それはあり得ないことだと考える。
「たのーる」も神業とも言はれる職人芸であれ長年の技の積み重ねによって生まれる技と同様、古典民謡の世界も年の積み重ねにより、木の実が熟すように修得者自身も熟した「たのーる」がおのずと生まれるものであろうと筆者は考える。




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