『与那国しょんかねー節』に見る想い

≪京太郎(チョンダラー)才蔵≫

2011年11月12日 17:32

『与那国しょんかねー節』に見る想い

日本の最西端の島、(与那国島)がある。
与那国島を代表する歌が「とぅばらーま」に並んで八重山の三大情歌の一つと呼ばれるのが
名曲「与那国しょんかねー節」である。

琉球王国時代、与那国に赴任した首里王朝の役人と与那国の女性との「別れ・悲しみ」を唄った唄だと言われている。・・・(中略)


歌詞
いとぅまぐい(暇乞い) とぅむてぃ・・・にはじまり、与那国の
情きで終わる別れの歌である。

ゆなぐにぬなさき    いくとぅばどぅなさき
ぬつぃぬあるえだや   とぅやいしゃびら


この詞章には与那国の人々の心、その言葉にはこの歌にすべてが込められており、また、言葉では言い尽くせないほど与那国の女の情けはとても深いものである。

命のある間はお互い声を掛け合い心を一つにして頑張るとともに命の続く限りはお付き合いしょう。
と唄われている。

ところで最近この歌を聞く度、「時事」今の与那国の島の現状を聞いて下さい。
見て下さい。と言われているようにも感ずるものがある。

解釈の仕方はいろいろあろうかと思うがあくまでも私なりの解釈である。

さて、別れの場面をご訪問者の皆さんも、ご一緒に想像して見て下さい。
この歌を歌うとき、あるいは聞くとき、物語の最後を締める詞章だと思い歌い聞きしてほしいものですね!!

この歌だけではなく八重山古典(音楽)民謡を同じ気持ちで考えこれからも八重山歌を歌い継いでいって欲しいものです。

歌の物語を知ることによって、もっともっと八重山歌を愛することが出来るものだと考えております。

             八重山古典民謡学会会長

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